1サムエル24章
仕返しするのが当然の権利みたいに思っちゃいますが、聖書は何度も敵を愛すること、悪をする人に対して祝福の祈りで返すことを繰り返し教えています。たとえ相手が悪い主人であっても、です。
(1ペテロ2.18-19)
しもべたちよ、敬意を込めて主人に従いなさい。善良で優しい主人だけでなく、意地悪な主人にも従いなさい。もしだれかが不当な苦しみを受けながら、神の御前における良心のゆえに悲しみに耐えるなら、それは神に喜ばれることです。
(1ペテロの手紙 3.9)
悪に対して悪を返さず、侮辱に対して侮辱を返さず、逆に祝福しなさい。あなたがたは祝福を受け継ぐために召されたのです。
(ルカ6.27-28)
あなたがたの敵を愛しなさい。あなたがたを憎む者たちに善を行いなさい。
あなたがたを呪う者たちを祝福しなさい。あなたがたを侮辱する者たちのために祈りなさい。
サウルはダビデを妬み殺そうとするひどい王様でした。そして、ダビデは命を狙われて逃亡生活をしていました。ある日、ダビデと部下たちが隠れている洞窟にサウルが気づかずに入ってきます。トイレのためです。部下たちは、サウルを殺すチャンスだと進言しますが、ダビデはそうしませんでした。
(サムエル記 第一 24章4~7節)
ダビデの部下はダビデに言った。「今日こそ、主があなた様に、『見よ、わたしはあなたの敵をあなたの手に渡す。彼をあなたの良いと思うようにせよ』と言われた、その日です。」ダビデは立ち上がり、サウルの上着の裾を、こっそり切り取った。
後になってダビデは、サウルの上着の裾を切り取ったことについて心を痛めた。
彼は部下に言った。「私が主に逆らって、主に油注がれた方、私の主君に対して、そのようなことをして手を下すなど、絶対にあり得ないことだ。彼は主に油注がれた方なのだから。」
ダビデはこのことで部下を説き伏せ、彼らがサウルに襲いかかるのを許さなかった。サウルは、洞穴から出て道を歩いて行った。
ダビデが復讐しない理由は二つです。一つはどんなにひどいサウルであっても「主に油注がれた者」だからです。ダビデはサウルに敬意を払っていました。そして王を傷つけることは神様の意志に反していると考えました。サウルを守る理由は神様に従いたいからです。そして、神様だけが最終的に正しい裁きをなさる権威があると信じていたからです。ダビデはサウルに声をかけ、平伏して言います。
(サムエル記 第一 24章11~12節)
わが父よ。どうか、私の手にあるあなたの上着の裾をよくご覧ください。あなたの上着の裾を切り取りましたが、あなたを殺しはしませんでした。それによって、私の手に悪も背きもないことを、お分かりください。あなたに罪を犯していないのに、あなたは私のいのちを取ろうと狙っておられるのです。
どうか、主が私とあなたの間をさばき、主が私のために、あなたに報いられますように。しかし、私はあなたを手にかけることはいたしません。
ダビデが自分を殺せるのに赦してくれることを知って、サウルは自分の罪を認め、泣いて答えます。
(サムエル記 第一 24章16~19節)
ダビデがこれらのことばをサウルに語り終えたとき、サウルは「これはおまえの声なのか。わが子ダビデよ」と言った。サウルは声をあげて泣いた。
そしてダビデに言った。「おまえは私より正しい。私に良くしてくれたのに、私はおまえに悪い仕打ちをした。
私に良いことをしてくれたことを、今日、おまえは知らせてくれた。主が私をおまえの手に渡されたのに、私を殺さなかったのだから。
人が自分の敵を見つけたとき、その敵を無傷で去らせるだろうか。おまえが今日、私にしてくれたことの報いとして、主がおまえに幸いを与えられるように。
サウルはこの時ダビデを追跡するのをやめて帰ります。ですが、しばらくするとまたダビデを追いかけ回し、その期間は10年以上と言われています。ダビデはこの後も忍耐し続け、赦し続けます。敵を忍耐し赦すことは神様を愛し従うことです。そして、それは神様の願いです。
僕らは敵を愛することができません。敵を赦すこともできません。でも、僕らの中に本当の王様キリストが住み、僕らの心を支配しておられます。そしてキリストの御霊が敵を愛し赦しておられます。
(ペテロの手紙 第一 2章21~23節)
このためにこそ、あなたがたは召されました。キリストも、あなたがたのために苦しみを受け、その足跡に従うようにと、あなたがたに模範を残された。
キリストは罪を犯したことがなく、その口には欺きもなかった。
ののしられても、ののしり返さず、苦しめられても、脅すことをせず、正しくさばかれる方にお任せになった。
今日もキリストが僕らの中に生きておられます。僕らの全ては御霊のものです。難しい人を愛し、赦し、その人への赦しと祝福の祈りが今日も与えられます。僕らからは出てきません。でも、イエス様にはできます。キリストが僕らの中に生きておられます。ハレルヤ!
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