使徒16.16-24
「ことなかれ」がラクです。誰かが嫌な気持ちになったりモメたりしないように、罪については触れず、悔い改めは求めず、悪いビジネスだとわかってもそっとしておく…その方が多分ラクです。
でも、これはイエス様の願いではありません。イエス様はおっしゃいました。
"あなたがたは、わたしが地上に平和をもたらすために来たと思っていますか。そうではありません。あなたがたに言いますが、むしろ分裂です。
今から後、一つの家の中で五人が二つに分かれ、三人が二人に、二人が三人に対立するようになります。"
ルカの福音書 12章51~52節
イエス様の福音は人を変えます。その生活も変えられます。その結果、今まで仲良くやってきた人たちからは反発されたり迫害されることもあります。
使徒の働き16章にその実例があります。
ピリピの町には占いビジネスがありました。その背後には悪霊の働きがありましたが、多くの人たちはまず占い師に相談するのが一般的だったようです。占いの霊に取り付かれた女奴隷は利用され、搾取されていました。この町ではそのような仕組みが出来上がっていました。
その町でパウロとシラスはイエス様の救いを伝え始めます。すると、ある若い女奴隷が悪霊に取り付かれた状態で毎日パウロたちにつきまとって叫びます。
"さて、祈り場に行く途中のことであった。私たちは占いの霊につかれた若い女奴隷に出会った。この女は占いをして、主人たちに多くの利益を得させていた。
彼女はパウロや私たちの後について来て、「この人たちは、いと高き神のしもべたちで、救いの道をあなたがたに宣べ伝えています」と叫び続けた。"
使徒の働き 16章16~17節
毎日しつこくパウロやシラスにつきまとい、彼らをほめ、持ち上げ、大声で宣伝しまくります。パウロは最初は忍耐していたようですが、ついに困り果て、イエス様の権威によって、その女から悪霊を追い出します。
"何日もこんなことをするので、困り果てたパウロは、振り向いてその霊に、「イエス・キリストの名によっておまえに命じる。この女から出て行け」と言った。すると、ただちに霊は出て行った。"
使徒の働き 16章18節
今まで縛られていた女奴隷は占いの霊から解放されました。「よかったね!」「もう自由だね!」となるはずですが、そうはなりません。彼女を使って儲けていた経営者たちにとっては許せない行為だからです。
"この女は占いをして、主人たちに多くの利益を得させていた。"
使徒の働き 16章16節
"彼女の主人たちは、金儲けする望みがなくなったのを見て、パウロとシラスを捕らえ、広場の役人たちのところに引き立てて行った。
そして、二人を長官たちの前に引き出して言った。「この者たちはユダヤ人で、私たちの町をかき乱し、
ローマ人である私たちが、受け入れることも行うことも許されていない風習を宣伝しております。」
群衆も二人に反対して立ったので、長官たちは、彼らの衣をはぎ取ってむちで打つように命じた。
そして何度もむちで打たせてから二人を牢に入れ、看守に厳重に見張るように命じた。
この命令を受けた看守は、二人を奥の牢に入れ、足には木の足かせをはめた。"
使徒の働き 16章19~24節
パウロとシラスは占いの経営者たちの怒りを買い、まるで「町をかき乱すもの」として行政の長官たちからも嫌われ、ついには、群衆たちも2人に反対します。その場で逮捕され、服を脱がされ、何度も鞭で打たれ、血だらけのまま監禁されます。
イエス様の福音は人を自由にし解放します。しかし、この世はそれを嫌い、反発し、迫害します。それでもパウロたちには不思議な喜びがあったようです。拷問も監禁も苦しいし痛いしイヤに決まってます。だのに、牢獄の中でも彼らは「神を賛美する歌を歌っていた」とあります。(25)
彼らの内側に住んでおられる御霊は彼らを助け、喜びを与え、祈りを与え、賛美を与えてくださいました。使徒たちはキリストの名のために辱めを受けたことを「喜び」としたと書かれています(5:41)。
イエス様も、迫害される時には天からの大きな喜びと栄光がある、とはっきりおっしゃいます。「キリストの名のためにののしられるなら、あなたがたは幸いです。」とさえおっしゃいます。その時には御霊が特別にとどまってくださるからです。(1ペテロ4.14)
"喜びなさい。大いに喜びなさい。天においてあなたがたの報いは大きいのですから。あなたがたより前にいた預言者たちを、人々は同じように迫害したのです。"
マタイの福音書 5章12節
"むしろ、キリストの苦難にあずかればあずかるほど、いっそう喜びなさい。キリストの栄光が現れるときにも、歓喜にあふれて喜ぶためです。
もしキリストの名のためにののしられるなら、あなたがたは幸いです。栄光の御霊、すなわち神の御霊が、あなたがたの上にとどまってくださるからです。"
ペテロの手紙 第一 4章13~14節
「荒波たてたくない」「モメごとは勘弁してほしい」と思います。パウロでさえ、最初からいきなり悪霊追放をしたのではありません。何日も忍耐しました。それでもイエス様は人々を悪霊から解放し自由にしたいと願っておられます。わざわざ争いを起こすためではないけど、結果として迫害されたり反対を受けたりすることはあります。
イエス様をこの世は嫌います。でもイエス様の王国はすでに始まっています。
僕らが今日もイエス様に誠実でありますように。
御国が来ますように。
御心が天で行われるように地でも行われますように。