創世記31.22-35
僕らは神様ではありません。誰も「全てを知っている」とは言えません。全てを正しく知っておられるのは神様だけです。神さまのことばは真実です。
ヤコブは今ラバン(おじさん)のところで働いていますが、おじさんに利用され、タダ働きを14年させられます。そんなひどい目に会うヤコブですが、彼には神様から祝福されるというみことばが与えられていました。神様の祝福のことばは真理であり実現することばです。
(創世記 28:15)
見よ。わたしはあなたとともにあり、あなたがどこへ行っても、あなたを守り、あなたをこの地に連れ戻そう。わたしは、あなたに約束したことを成し遂げるまで、決してあなたを捨てない。
一度はおじさんに「帰らせてください」と言いましたが、報酬と引き換えに帰ることができず、さらに6年が経過しました。その6年の間にヤコブの財産は増えていきます。
(創世記 30:43)
それで、この人は大いに富み、多くの群れと、男女の奴隷、およびらくだと、ろばとを持つようになった。
財産が増えるにしたがってラバンの息子たちから妬みを買い、悪口を言われるようになり、ラバンとの関係も悪化していきます。もはや平和的に故郷に帰ることができなくなってしまいました。
このように人間関係がこじれ、問題は大きくなっていきます。でも、神様のことばは真理であり、実現していきます。神様は故郷に帰るように言われます。そして、神様が一緒にいて守って下さると言われます。そのことばは真実です。
3 主はヤコブに仰せられた。「あなたが生まれた、あなたの先祖の国に帰りなさい。わたしはあなたとともにいる。」
ヤコブはラバンに黙って去ることに決めました。ヤコブは家畜が増え、家族もしもべたちも増えています。彼らが逃げるのは大移動です。
20 またヤコブは、アラム人ラバンにないしょにして、自分の逃げるのを彼に知らせなかった。
21 彼は自分の持ち物全部を持って逃げた。彼は旅立って、ユーフラテス川を渡り、ギルアデの山地へ向かった。
ヤコブたちが逃げたことを知ったラバンおじさんは怒って追いかけてきました。彼は怒って全財産を没収してしまうばかりか、ヤコブを殺そうと考えていたかもしれません。
22 三日目に、ヤコブが逃げたことがラバンに知らされたので、
23 彼は身内の者たちを率いて、七日の道のりを、彼のあとを追って行き、ギルアデの山地でヤコブに追いついた。
ラバンは欲張りで意地悪な人です。無理やり全財産を取り上げることも十分考えられます。7日も追い続けるラバンです。その力は怒りが原動力です。そんな彼ですが、神様ご自身が夢でラバンにそれを止めてくださいました。
24 しかし神は夜、夢にアラム人ラバンに現われて言われた。「あなたはヤコブと、事の善悪を論じないように気をつけよ。」
どんなに問題があっても、トラブルをはるかに超えて神様のことばは確実に実現します。怒って財産を取り戻そうとするラバンに、神様は争いをやめるように言ってくださいます。それで彼は攻撃ではなく話し合います。
26 ラバンはヤコブに言った。「何ということをしたのか。私にないしょで私の娘たちを剣で捕えたとりこのように引いて行くとは。
27 なぜ、あなたは逃げ隠れて私のところをこっそり抜け出し、私に知らせなかったのか。(…中略…)
29 私はあなたがたに害を加える力を持っているが、昨夜、あなたがたの父の神が私に告げて、『あなたはヤコブと、事の善悪を論じないように気をつけよ。』と言われた。
神様は「善悪を論じないように」と言われます。
善悪をはっきり決めることができるのはただ、神様だけです。人間はだれも神様のように善悪を決めることができません。ただ、神様のことばだけが完全な真理であり正しい善悪です。
ラバンの大切にしていた偶像を娘ラケルは盗み出していましたが、それをヤコブは知りませんでした。ヤコブは「もし盗んだ者が見つかったらその者を殺す」とさえ言います。ヤコブもラバンも本当のことを知りません。2人とも知っていることはごく一部です。
僕らも同じです。わかっていることはごく一部です。完全に正しいのは神様だけです。だから、神様は僕らにも「事の善悪を論じないように気をつけよ」と言われます。だれも真実は完全に知ることはできません。神様だけがすべてをご存知であり、真実であり完璧な善悪を持っている方です。
神様は素晴らしかったエデンの園で、最初の人間に「善悪の知識の木からは取って食べてはならない。それを取って食べるその時、あなたは必ず死ぬ。」とおっしゃいました。(創世記2.17)
神様だけが完全に善悪を持っておられる方です。僕らが高ぶってそれを手に入れたり、わかってると思うならその結果は悲惨です。善悪がわかっている、と思う人は高ぶり、人を見下さし、さばき、人間関係は壊れ、神様との関係も壊れていきます。
(新約聖書 1コリント 8:2)
人がもし、何かを知っていると思ったら、その人はまだ知らなければならないほどのことも知ってはいないのです。
真実は僕ら人間の中にはありません。でも、神様のことばは真実です。そして神様のことばは実現します。僕らが知っていることはごく一部です。「わかっている」と威張る必要はないし、背伸びする必要もありません。
自分が考える善悪は手放しましょう。そして神様のことばを求めましょう。そこにこそ本当の解決があります。神様のことばは人の愚かさや怒りや妬みを軽々と越えて実現することばです。
人間同士の怒りや妬みをはるかに超えて、神様の祝福のご計画は実現していきます。イエス様を信じる人もまた、僕らの愚かさを超えて祝福されていきます。神様の祝福のことばは実現します。人間的な善悪は手放し、神様の祝福のことばを求めましょう。
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