1サムエル15.1-23
「聖絶」とは、神様に完全にささげ、完全に滅ぼし尽くすことを意味します。また神様の裁きの意味もあります。神様が嫌われるものを徹底して消し去ることです。神様はサウル王にアマネクに対して聖絶するように命令されました。
(1から3節)
1,サムエルはサウルに言った。「主は私を遣わして、あなたに油を注ぎ、主の民イスラエルの王とされた。今、主の言われることを聞きなさい。
2,万軍の主はこう言われる。『わたしは、イスラエルがエジプトから上って来る途中で、アマレクがイスラエルに対して行ったことを覚えている。
3,今、行ってアマレクを討ち、そのすべてのものを聖絶しなさい。容赦してはならない。男も女も、幼子も乳飲み子も、牛も羊も、らくだもろばも殺しなさい。』」
この世でどんなに価値があるものでも、神様が嫌い消し去るものはそのようにする必要がありました。ところが、サウルも兵士たちもそう思わなかったようです。神様の考えは脇に置いて、実際には自分の判断で残すものを分けました。結局「つまらない値打ちのないものだけを聖絶した」とあります。そして、「良いものを惜しんで、これらを聖絶しようとしなかった。」とあります。(9)
(7節から9節)
7,サウルは、ハビラからエジプトの国境にあるシュルに至るまで、アマレク人を討ち、
8,アマレク人の王アガグを生け捕りにし、その民のすべてを剣の刃で聖絶した。
9,サウルとその兵たちは、アガグと、肥えた羊や牛の最も良いもの、子羊とすべての最も良いものを惜しんで、これらを聖絶しようとしなかった。ただ、つまらない値打ちのないものだけを聖絶したのである。
神様にとっては全ては滅ぼすべきものでした。逆にサウルはもったいないと思い惜しみました。神様よりも自分の判断で神様の命令を変えてしまうことを、神様は非常に悲しみ、サウルを王様にしたことを悔やむとおっしゃいます。しかも、サウルは自分がアマレクを滅ぼしたと自慢げに「記念碑」をたてました。(12)これらのことは神様にとってもサムエルにとっても悲しみと怒りをもたらすものでした。
(10節から11節)
10,主のことばがサムエルに臨んだ。
11,「わたしはサウルを王に任じたことを悔やむ。彼はわたしに背を向け、わたしのことばを守らなかったからだ。」それでサムエルは怒り、夜通し主に向かって叫んだ。
12,翌朝、サムエルはサウルに会いに行こうとして早く起きた。すると、サムエルに、「サウルはカルメルに来て、もう自分のために記念碑を立てました。そして向きを変えて進んで行き、ギルガルに下りました」という知らせがあった。
しかも、サウルは「私は主のことばを守りました。」と言います。(13)不従順を指摘されると、兵士のせいにし、しかも、主にささげるためだった、と言い訳します。
(14節から15節)
14,サムエルは言った。「では、私の耳に入るこの羊の声、私に聞こえる牛の声は、いったい何ですか。」
15,サウルは答えた。「アマレク人のところから連れて来ました。兵たちは、あなたの神、主に、いけにえを献げるために、羊と牛の最も良いものを惜しんだのです。しかし、残りの物は聖絶しました。」
僕らもサウルと同じく神様よりも自分の判断を優先しがちです。神様が嫌うものを密かに好み、自分のためにとっておくのが現実です。しかも上手に言い訳し「神様のために」とさえ言いがちです。僕らは「私は主の御声に聞き従いました」と言いたいものです。(20)
(19-21節)
19,なぜ、あなたは主の御声に聞き従わず、分捕り物に飛びかかり、主の目に悪であることを行ったのですか。」
20,サウルはサムエルに答えた。「私は、主の御声に聞き従い、主が私に授けられた使命の道を進みました。私はアマレク人の王アガグを連れて来て、アマレク人たちは聖絶しました。
21,兵たちは、ギルガルであなたの神、主にいけにえを献げるために、聖絶の物の中の最上のものとして、分捕り物の中から羊と牛を取ったのです。」
密かに目の欲、肉の欲、暮らし向きの自慢を隠し持ち、罪を人のせいにするその姿は、私たちにそのものです。神様の願いはシンプルです。僕らが自分ではなく主に従うことです。
(22節-23節)
22,サムエルは言った。「主は、全焼のささげ物やいけにえを、主の御声に聞き従うことほどに喜ばれるだろうか。見よ。聞き従うことは、いけにえにまさり、耳を傾けることは、雄羊の脂肪にまさる。
23,従わないことは占いの罪、高慢は偶像礼拝の悪。あなたが主のことばを退けたので、主もあなたを王位から退けた。」
今日、自分を調べてみましょう。神様が捨てようと思っているものを惜しんで隠し持っていないか、それを正当化していないか、そして他の人のせいにしていないかと。たとえ全世界を手に入れても神様の悲しみと怒りをもたらすなら何もなりません。(マタイ16.26)
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