匿名なら何を書いても何を調べても自分だとバレずに済みます。自分の言動がバレるのを恐れる人は特に匿名を好むようです。ヤロブアムは神様に選ばれ祝福された王様でした。しかし神様を裏切って偶像礼拝をし、何度も警告を受けている身です。彼はそんな自分を隠しつつ、それでも彼の息子の病気がどうなるか神様に教えて欲しいと思いました。自分の罪がバレないように、妻を変装させて預言者アビヤに子どもがどうなるか聞きに行かせます。
（1-3節）
このころ、ヤロブアムの子アビヤが病気になったので、
ヤロブアムは妻に言った。「さあ、変装し、ヤロブアムの妻だと分からないようにしてシロへ行ってくれ。そこには、私がこの民の王となることを私に告げた預言者アヒヤがいる。
パン十個と菓子数個、それに蜜の瓶を持って彼のところへ行ってくれ。彼は子どもがどうなるか教えてくれるだろう。」
ヤロブアムは偶像礼拝をし、それを今まで何度も預言者に注意されてきました。神様に近づきたいけど、自分がやっている偶像礼拝が注意されたり責められたりするのはイヤでした。だから妻を変装させて、匿名で預言者アヒヤに子どものことを聞きに行きます。
人には匿名で隠せても、神様の前では何も隠すことができません。神様は全てをご存知です。神様は全てを知った上で子どもへの厳しい裁き、そして国が裁かれて行くことを伝えました。
（６-9）
アヒヤは、戸口に入って来る彼女の足音を聞いて言った。「入りなさい、ヤロブアムの妻よ。なぜ、ほかの女のようなふりをしているのですか。私はあなたに厳しいことを伝えなければなりません。行って、ヤロブアムに言いなさい。イスラエルの神、主はこう言われる。『わたしは民の中からあなたを高く上げ、わたしの民イスラエルを治める君主とし、ダビデの家から王国を引き裂いて、あなたに与えた。しかしあなたは、わたしのしもべダビデのようではなかった。ダビデはわたしの命令を守り、心を尽くしてわたしに従い、ただ、わたしの目にかなうことだけを行った。ところがあなたは、これまでのだれよりも悪いことをした。行って自分のためにほかの神々や鋳物の像を造り、わたしの怒りを引き起こし、わたしをあなたのうしろに捨て去った。
僕らは自分を隠し匿名でなんとかしたいと思います。自分にやましいことがあると特にそうです。でも神様は全てをご存知です。僕らがしてきた罪を全てご存知です。ヤロブアムは神様からの厳しい裁きの言葉を聞くことになりました。それは、子どもが死ぬこと、そして、国が滅んでいくことです。
預言者もまた、神様の言葉から足したり引いたりせずに厳しい裁きを伝える役目がありました。僕らはいつも自己保身をしたいものです。でも、神様の前には全てがさらけ出されています。隠してもムダです。
（10-17節）
だから、見よ、わたしはヤロブアムの家にわざわいをもたらす。イスラエルの中の、ヤロブアムに属する小童から奴隷や自由な者に至るまで絶ち滅ぼし、人が糞を残らず焼き去るように、ヤロブアムの家の跡を除き去る。
ヤロブアムに属する者は、町で死ぬなら犬がこれを食らい、野で死ぬなら空の鳥がこれを食らう。』主が、こう言われたのです。
さあ、家に帰りなさい。あなたの足が町に入るとき、その子は死にます。（…中略…）
ヤロブアムが自分で犯した罪と、彼がイスラエルに犯させた罪のゆえに、主はイスラエルを捨てられるのです。」
ヤロブアムの妻は立ち去って、ティルツァに着いた。彼女が家の敷居をまたいだとき、その子は死んだ。
神様のみことばには嘘がありません。そして、神様は必ず全てを実行されます。僕らは神様から逃げたり隠れたりごまかしたりすることはできません。全てがさらけ出されています。罪は、隠せません。神様にはバレています。そして、罪は悔い改めるしかありません。イエス様は僕らの罪をゆるすために十字架の上で処刑を受けてくださいました。そのイエス様に全てがさらけ出されています。
（ヘブル 4:13-14）
造られたもので、神の前で隠れおおせるものは何一つなく、神の目には、すべてが裸であり、さらけ出されています。私たちはこの神に対して弁明をするのです。さて、私たちのためには、もろもろの天を通られた偉大な大祭司である神の子イエスがおられるのですから、私たちの信仰の告白を堅く保とうではありませんか。
罪があるのは全員です。そしてイエス様は全員の罪を赦し、回復させたいと願ってくださっています。変装してもムダです。正直に神様の前に行き、正直に罪を認めて謝りましょう。主は憐れんでくださいます。救いはイエス様による犠牲の死しかありません。ただ感謝しましょう。そして、誠実に歩みましょう。
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