この世の教えと聖書の教えは全然違います。この世は「やり返せ!」と言いますが、聖書は「復讐してはいけません」と言います。(ローマ12:19)この世は「横暴な王は辞めさせろ」と言いますが、聖書は王は「神によって立てられたもの」だと言います。(ローマ13.1)ダビデは横暴なサウル王に命を狙われ続けました。それでもダビデ復讐せず、良いことを示し続けました。
(3節-7節)
彼が、道ばたの羊の群れの囲い場に来たとき、そこにほら穴があったので、サウルは用をたすためにその中にはいった。そのとき、ダビデとその部下は、そのほら穴の奥のほうにすわっていた。ダビデの部下はダビデに言った。「今こそ、主があなたに、『見よ。わたしはあなたの敵をあなたの手に渡す。彼をあなたのよいと思うようにせよ。』と言われた、その時です。」(…中略…)彼は部下に言った。「私が、主に逆らって、主に油そそがれた方、私の主君に対して、そのようなことをして、手を下すなど、主の前に絶対にできないことだ。彼は主に油そそがれた方だから。」ダビデはこう言って部下を説き伏せ、彼らがサウルに襲いかかるのを許さなかった。サウルは、ほら穴から出て道を歩いて行った。
ダビデの部下たちはサウルを殺すようにと勧めましたが、ダビデはこっそりと上着のすそだけを切り取りました。それだけでもダビデにとっては心が痛むことでした。聖書は「悪に負けてはいけません。かえって、善をもって悪に打ち勝ちなさい。」と言います。(ローマ12.21)ダビデは洞穴から出てサウルを呼んでひれ伏し、「王よ」「わが父よ」と呼びかけ、自分には悪意もそむきもないことを伝えます。いくらサウルに憎まれてもダビデは善意を示し続けました。
(8-15節)
その後、ダビデもほら穴から出て行き、サウルのうしろから呼びかけ、「王よ。」と言った。サウルがうしろを振り向くと、ダビデは地にひれ伏して、礼をした。(…中略…)わが父よ。どうか、私の手にあるあなたの上着のすそをよくご覧ください。私はあなたの上着のすそを切り取りましたが、あなたを殺しはしませんでした。それによって私に悪いこともそむきの罪もないことを、確かに認めてください。私はあなたに罪を犯さなかったのに、あなたは私のいのちを取ろうとつけねらっておられます。どうか、主が、私とあなたの間をさばき、主が私の仇を、あなたに報いられますように。私はあなたを手にかけることはしません。(…中略…)どうか主が、さばき人となり、私とあなたの間をさばき、私の訴えを取り上げて、これを弁護し、正しいさばきであなたの手から私を救ってくださいますように。」
横暴な主人を尊敬することは神様に喜ばれると聖書は言います。
(1ペテロ 2:18-19)
しもべたちよ。尊敬の心を込めて主人に服従しなさい。善良で優しい主人に対してだけでなく、横暴な主人に対しても従いなさい。人がもし、不当な苦しみを受けながらも、神の前における良心のゆえに、悲しみをこらえるなら、それは喜ばれることです。
イエス様は僕らのお手本です。ののしられても、仕返しせず、ただ神様にお任せしました。イエス様の足跡に従うことは、僕らの人生の目的の一つです。
(1ペテロ 2:21-23)
あなたがたが召されたのは、実にそのためです。キリストも、あなたがたのために苦しみを受け、その足跡に従うようにと、あなたがたに模範を残されました。キリストは罪を犯したことがなく、その口に何の偽りも見いだされませんでした。ののしられても、ののしり返さず、苦しめられても、おどすことをせず、正しくさばかれる方にお任せになりました。
ダビデの善意によってサウルは心を動かされ、自分の悪を認め、ダビデの正しさを認め、ダビデへの憎むのではなく、ダビデを幸いを願うようになります。
(16-19節)
サウルは、「これはあなたの声なのか。わが子ダビデよ。」と言った。サウルは声をあげて泣いた。そしてダビデに言った。「あなたは私より正しい。あなたは私に良くしてくれたのに、私はあなたに悪いしうちをした。あなたが私に良いことをしていたことを、きょう、あなたは知らせてくれた。主が私をあなたの手に渡されたのに、私を殺さなかったからだ。(…中略…)あなたがきょう、私にしてくれた事の報いとして、主があなたに幸いを与えられるように。
この世は「やり返せ!」と言いますが、イエス様こそご自分を憎む罪人たちを忍耐し続け、今日も僕らのために祈り続けてくださる方です。僕らにはそのイエス様の御霊が住んでいます。僕らの内側に住んでおられるイエス様が言っています。
(ルカ6.27-29)
あなたの敵を愛しなさい。あなたを憎む者に善を行ないなさい。あなたをのろう者を祝福しなさい。あなたを侮辱する者のために祈りなさい。
僕らに住んでいる御霊が僕らをイエス様の心に変えてくださいますように。敵を愛し、善を行う人に変えてくださいますように。
0 件のコメント:
コメントを投稿