2023年2月20日月曜日

士師記8.18-35

 「勝って兜の緒を締めよ」ということわざがあります。戦いに勝って、ほっと一息ついて兜を脱いだとき、ふいに敵が襲ってくるとも限らないから、勝ったとしても油断せず心引き締めなさい、という意味ですギデオンは神様によって敵に勝利しイスラエルに平和を回復させました。…ですがギデオンには今度は高慢やどん欲の挑戦が来ます。彼の戦いは続きます。



28 こうしてミデヤン人はイスラエル人によって屈服させられ、二度とその頭を上げなかった。この国はギデオンの時代、四十年の間、穏やかであった。



国の勝利は彼の手柄ではなくて神様の力の現れです。…ですが、人々は神様ではなくギデオンをほめ、「王様になってください」「あなたが私たちを救った」と言います。人は権力も賞賛も欲しがります。ですがギデオンはこのリクエスト(王様になってください)をハッキリ断ります。彼はこの国を支配するのは神様ご自身だと言い切ります。



22 そのとき、イスラエル人はギデオンに言った。「あなたも、あなたのご子息も、あなたの孫も、私たちを治めてください。あなたが私たちをミデヤン人の手から救ったのですから。」

23 しかしギデオンは彼らに言った。「私はあなたがたを治めません。また、私の息子もあなたがたを治めません。主があなたがたを治められます。」



聖書は「主にささげよ。栄光と力を主にささげよ。」と繰り返します。(旧約聖書詩篇96.7)ギデオンは王様になるのを拒否しました。…が、微妙に手柄と賞賛を自分になびかせはじめます。王権はお断りしますが、心の中にちょっとだけ「俺もごほうびもらってもいいでしょ」という気持ちがあったようです。彼は金を求めました。



24 ついで、ギデオンは彼らに言った。「あなたがたに一つ、お願いしたい。ひとりひとり、自分の分捕り物の耳輪を私に下さい。」――殺された者たちはイシュマエル人であったので、金の耳輪をつけていたからである。――

25 すると、彼らは「差し上げますとも。」と答えて、一枚の上着を広げ、ひとりひとりその分捕り物の耳輪をその中に投げ込んだ。

26 ギデオンが願った金の耳輪の目方は金で一千七百シェケル(20-30キロの金です。今の価値で一億円以上です)であった。このほかに、三日月形の飾りや、垂れ飾りや、ミデヤンの王たちの着ていた赤紫の衣、またほかに、彼らのらくだの首の回りに掛けていた首飾りなどもあった。



僕らは不完全です。ギデオンも不完全です。「栄光は神様のもの、権力も神様のものです」といいつつ、このくらいは権利があるでしょ、と思います。その後の彼の生活は変わりました。まるで王様のように多くの女性を手に入れています。また、自分の子どもに「私の父は王様」という名前をつけています。しかも、交わりを禁止されている外国の女性も妻にしています。



30 ギデオンには彼から生まれた息子が七十人いた。彼には大ぜいの妻がいたからである。

31 シェケムにいたそばめもまた、彼にひとりの男の子を産んだ。そこで彼はアビメレクという名をつけた。



彼は金を手にいれて「エポデ」を作りました。これは本来大祭司が身につけて神様の前に出るもので、大祭司ではないギデオンが作るものではないし、もし、作ったとしてもそれは神様を礼拝するために使うものですだのに彼は「自分の町に」「自分で作ったエポデ」を置きました。人々は神様よりも「英雄ギデオンが作ったエポデ」を慕い求めるようになり、これは偶像となり、人々はそれを拝むようになりました。



27 ギデオンはそれで、一つのエポデを作り、彼の町のオフラにそれを置いた。すると、イスラエルはみな、それを慕って、そこで淫行を行なった。それはギデオンとその一族にとって、落とし穴となった。



このエポデは人々にとっての落とし穴となります。また多くの妻を持ったことも次の世代のトラブルの原因となっています。

僕ら人間は成功したとき、人から賞賛を受けた時に最も危険な状況に置かれます。神様から離れやすい状況です。また、成功した時、賞賛された時こそ真価が問われる時です神様を賛美し感謝するか、自分を賛美し高ぶりはじめるか、です


(旧約聖書 箴言27:21) 

るつぼは銀のため、炉は金のためにあるように、他人の称賛によって人はためされる。



口では謙遜そうに言っても、心の中では…ということがあります。

全ての力は主のものです。すべての栄光は主のものですすべての富も主のものです上手く行っている時こそ神様に感謝と栄光をささげましょう。「勝って兜の緒を締めよ」です


(詩篇 115:1) 

私たちにではなく、主よ、私たちにではなく、あなたの恵みとまことのために、栄光を、ただあなたの御名にのみ帰してください。


威張ってることを認めましょう。欲しがってることを認めましょう。自慢している愚かさを認めましょう。そして、もう一度全てが神様の恵みであり、弱く小心者の自分が用いられたことを感謝しましょう。栄光と賛美は主のものです。ハレルヤ!

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