2023年9月6日水曜日

ルツ4章

 ルツ4章


僕らは前例が好きでです。「ああ知ってる」「前もこうだった」という安心感があります。自分の理解や経験の範囲の中にいたがるのが僕らです。でも、神様は違います。いつも前例を超えて新しいことをなさいます。神様のなさることは特例だらけです。しかも「これ律法と違うじゃん」と思うこともちょいちょい起こります。「目が見たことのないもの、耳が聞いたことのないもの、そして、人の心に思い浮かんだことのないもの。神を愛する者のために、神の備えてくださったものは、みなそうである。」と聖書は言います。(1コリント2.9)僕らに問われるのは神様への信頼です。神様はルールや前例に縛られることのない方です。


ユダヤ人ナオミが飢饉のために偶像礼拝の国モアブに引っ越しを余儀なくされたことは想定外でした。(1.1)そこで夫が死んだことも、2人の息子がモアブ人女性と結婚したことも想定外でした。しかも律法違反でした。さらに、二人の息子が死んでその嫁たちだけが残されたことも予想外です。(1.5-7)思い通りにならないことだらけです。


そんなナオミの人生でしたが、神様は残された嫁であるモアブの女ルツを用います。ベツレヘムの有力者ボアズは律法に従って公式にナオミと死んだ夫、息子たちの所有物と土地を買い取り、残されていたモアブ人の嫁ルツもボアズのものとなり妻となりました。


(9-13)

9ボアズは、長老たちとすべての民に言った。「あなたがたは、今日、私がナオミの手から、エリメレクのものすべて、キルヨンとマフロンのものすべてを買い取ったことの証人です。

10また、死んだ人の名を相続地に存続させるために、私は、マフロンの妻であったモアブの女ルツも買って、私の妻としました。死んだ人の名を、その身内の者たちの間から、またその町の門から絶えさせないためです。今日、あなたがたはその証人です。」

11門にいたすべての民と長老たちは言った。「私たちは証人です。どうか、主が、あなたの家に嫁ぐ人を、イスラエルの家を建てたラケルとレアの二人のようにされますように。また、あなたがエフラテで力ある働きをし、ベツレヘムで名を打ち立てますように。

12どうか、主がこの娘を通してあなたに授ける子孫によって、タマルがユダに産んだペレツの家のように、あなたの家がなりますように。」

13ボアズはルツを迎え、彼女は彼の妻となった。ボアズは彼女のところに入り、主はルツを身ごもらせ、彼女は男の子を産んだ。



町の人たちも長老たちもボアズを祝福し、ルツとの結婚を祝福しました。ボアズとルツへの祝福の言葉に先祖たちの名前が出てきますが、どの人も想定外の、しかも問題の多い人たちです。


人々は祝福して言います。「あなたの家に嫁ぐ人(ルツ)を、イスラエルの家を建てたラケルとレアの二人のようにされますように。」(11)ラケルとレアとは、イスラエルの先祖ヤコブの二人の嫁の名前で、しかもこの二人は実の姉妹でそれゆえにヤコブを取り合い、妬み合い、争い、トラブルが絶えない家族になってしまいました。それでも、神様は問題だらけのラケルとレアを通して12人の子どもを与え、その12人はイスラエルの12部族の先祖となりました。人々は「イスラエルの家を建てたラケルとレアの二人のようにされますように。」とルツを祝福します。



また、人々は「主がこの娘を通してあなたに授ける子孫によって、タマルがユダに産んだペレツの家のように、あなたの家がなりますように。」と祝福します。(12)このタマルもユダも問題のある夫婦です。タマルとはユダの息子の嫁ですが、その息子は死んでしまいました。夫(ユダの息子)を失ったタマルは売春婦を装って義父ユダと関係を持ち妊娠します。そのようにして生まれたのがペレツです。予想外の不幸に加えて人間の罪や肉欲が入り混じった中で生まれたのがペレツです。このペレツがボアズの先祖となりました。


人々が祝福の代名詞のように持ち出すラケルもレアもタマルもユダも罪深い人たちです。

それでも神様の愛と恵みは人の予想を遥かに超えて与えられます。罪深く、予想外の出来事から良いご計画をなさる神様を人々は誉めたえます。元々偶像礼拝の国モアブの出身だったルツはナオミにとって祝福された愛する嫁になりました。ルツも義母ナオミを誰よりも愛し仕える嫁となりました。人々はナオミを祝福して言います。



(14-15)

14女たちはナオミに言った。「主がほめたたえられますように。主は、今日あなたに、買い戻しの権利のある者が途絶えないようにされました。その子の名がイスラエルで打ち立てられますように。

15その子はあなたを元気づけ、老後のあなたを養うでしょう。あなたを愛するあなたの嫁、七人の息子にもまさる嫁が、その子を産んだのですから。」



僕らは自分の理解や経験の範囲の中で安心したがります。でも、神様のなさることは大きすぎて僕らの予想には入りません。神様の恵みは人の欠点や過去に縛られず、むしろ、そのようなトラブルを恵みに変える方です。罪の増し加わるところに恵みも満ちあふれます。(ローマ5.20)予想外の悪い出来事も神様の想定の範囲内です。今日も絶望せず、不平、不満ばかり見つめるのではなく、神様に信頼しましょう。死んだ骨が生き返り、荒野に川を流す神様です。僕らの苦しみは通過点です。大丈夫です。ハレルヤ!



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