1列王22章1-28
僕らは怒られたくないし、嫌われたくないものです。自分の立場を守りたくて、強い人の顔色を伺います。自分は「誰からの承認が欲しいのか」考えてみればわかります。人を恐れて嫌われないようにしたり、不機嫌にされるのが面倒で喜びそうな話だけをしたがるのが僕らです。それら全ては自分中心です。自分さえ良ければOKなのです。
イスラエルの預言者たちはアハブ王が気に入る話しかしなくなっていました。王の機嫌が悪くなると面倒だからです。アハブ王がラモテ・ギルアデの町を攻撃したいとわかると、こぞって支持します。
イスラエルの王は約四百人の預言者を集めて、彼らに尋ねた。「私はラモテ・ギルアデに戦いに行くべきか。それとも、やめるべきか。」彼らは答えた。「あなたは攻め上ってください。主は王様の手にこれを渡されます。」"
列王記 第一 22章6節
彼らの預言はただ王様を持ち上げるだけのものです。実際、アハブ王は恐れで預言者たちを支配しています。そんな雰囲気の中、預言者ミカヤだけは違いました。彼は忖度せず、ただ主の言葉だけを伝えます。そして王もまた彼を嫌います。「私は彼を憎んでいます。彼は私について良いことは預言せず、悪いことばかりを預言するからです。イムラの子ミカヤです。」(8)
家来たちは王様を不機嫌にしないために、ミカヤに「良いことを述べてください。」とお願いしています。
"預言者たちはみな、同じように預言した。「あなたはラモテ・ギルアデに攻め上って勝利を得てください。主は王の手にこれを渡されます。」
ミカヤを呼びに行った使者はミカヤに告げた。「いいですか。預言者たちは口をそろえて、王に対して良いことを述べています。どうか、あなたも彼らと同じように語り、良いことを述べてください。」
ミカヤは答えた。「主は生きておられる。主が私に告げられることを、そのまま述べよう。」"
列王記 第一 22章12~14節
ミカヤは「主が私に告げられることを、そのまま述べよう。」(14)と決心し、そのままを伝えます。ラモテ・ギルアデに戦いに行くなら、イスラエルは散り散りになります。(17)アハブ王はラモテ・ギルアデで倒れます。(20)また、王様を支持する預言者たちは全て偽りです。(23)ミカヤの預言が気に入らない王様は怒り、彼を投獄します。
"イスラエルの王は言った。「ミカヤを捕らえよ。町の長アモンと王の子ヨアシュのもとに連れて行き、
王がこう命じたと言え。『この男を獄屋に入れ、私が無事に帰るまで、わずかなパンと、わずかな水だけ与えておけ。』」
ミカヤは言った。「もしも、あなたが無事に戻って来ることがあるなら、主は私によって語られなかったということです。」そして、「すべての民よ、聞きなさい」と言った。"
列王記 第一 22章12~14節
結局、ミカヤが伝えた通りにアハブ王は死んでいき、イスラエルは散らされ、神様がおっしゃった通りになりました。僕らも問われています。「誰に取り入っているのか」「誰を恐れているのか。」と。
使徒パウロも自問しています。
(ガラテヤ1.10)
今、私は人々に取り入ろうとしているのでしょうか。神に取り入ろうとしているのでしょうか。あるいは、人々を喜ばせようと努めているのでしょうか。もし今なお人々を喜ばせようとしているのなら、私はキリストのしもべではありません。
僕らが人を恐れて神様のことばを曲げるなら、もうキリストのしもべではありません。人を基準にするなら本当の信仰は語れないし、生きることもできません。僕らは人の奴隷ではなく、キリストのしもべです。「人を恐れると罠にかかる。しかし主に信頼する者は守られる。」(箴言29:25)とある通り、神様を信頼し、神様の言葉をそのまま伝える人は守られます。預言者ミカヤは結局守られました。
人を恐れて真実を曲げてしまうのは、誰もが通る誘惑だし試練です。そこから抜け出すために今日も祈りましょう。怖さや見栄を神様の前に手放しましょう。人じゃなくて、神様に喜ばれる選択ができますように。「神が私たちの味方であるなら、だれが私たちに敵対できるでしょう。」(ローマ8.31)
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