イザヤ19章

 単純には言えないけど、苦しみには神様の目的があります。多くの場合は痛めつけるためではなく、それによって神様に背いていたことに気がつかされ、僕らが方向を変え、癒され、成長させられ、祝福されるためです。試練は僕らを神様の方向に矯正します。神様の懲らしめは僕らの中にある不純物を取り除き、神様との関係を純化させます。

（1ペテロ 1:7）

信仰の試練は、火を通して精練されてもなお朽ちて行く金よりも尊いのであって、イエス・キリストの現われのときに称賛と光栄と栄誉に至るものであることがわかります。

エジプトは神様に攻撃されることが預言されています。それは彼らが神様に立ち返り、癒されるためです。

（22節） 

主はエジプト人を打ち、打って彼らをいやされる。

彼らが主に立ち返れば、彼らの願いを聞き入れ、彼らをいやされる。

神様はエジプトを立ち返らせ、癒すためにあらゆる方法で攻撃しました。今日の箇所には神様の４つの攻撃が書かれています。

①内部分裂　②恐ろしい支配者　③自然災害　④指導者が迷い倒れること

①内部分裂

仲が良かった人に裏切られ苦しめられるのは一番辛いです。神様は敵を使わずに内部分裂によって国を衰退させます。

人に頼るのではなく、神様に頼ることを教えるためです。ところが、彼らは神様に戻らず、ますます偶像や死霊に求めるようになっていきます。

（2-3節）

わたしは、エジプト人を駆り立ててエジプト人にはむかわせる。兄弟は兄弟と、友人は友人と、町は町と、王国は王国と、相逆らって争う。エジプトの霊はその中で衰える。わたしがその計画をかき乱す。彼らは偽りの神々や死霊、霊媒や口寄せに伺いを立てる。

②恐ろしい支配者

今度は恐ろしい支配者によって、エジプトを苦しめます。神様だけが本当の支配者であることを教えるためです。

（4節） 

わたしは、エジプト人をきびしい主人の手に引き渡す。

力ある王が彼らを治める。―万軍の主、主の御告げ。―

③自然災害

神様は自然災害によって産業を壊します。エジプトはナイル川によって農業も漁業も潤っていました。それらすべてが神様からの恵みであることを教えるために、神様は自然を変えてしまいます。

（5-9節）

海から水が干され、川は干上がり、かれる。多くの運河は臭くなり、エジプトの川々は、水かさが減って、干上がり、葦や蘆も枯れ果てる。ナイル川やその河口のほとりの水草も、その川の種床もみな枯れ、吹き飛ばされて何もない。漁夫たちは悲しみ、ナイル川で釣りをする者もみな嘆き、水の上に網を打つ者も打ちしおれる。亜麻をすく労務者や、白布を織る者は恥を見、 この国の機織人たちは砕かれ、雇われて働く者はみな、心を痛める。

④指導者が迷い倒れること

神様は政治家を迷わせ、彼らが酔っ払いのように役に立たない人にします。国が壊れて行くことで本当の神様に気がつき立ち返るようにするためです。

（11-14節）

ツォアンの首長たちは全く愚か者だ。パロの知恵ある議官たちも愚かなはかりごとをする。

（…中略…）ツォアンの首長たちは愚か者、ノフの首長たちはごまかす者。

その諸族のかしらたちは、エジプトを迷わせた。主が、彼らの中に、よろめく霊を吹き入れられたので、彼らは、あらゆることでエジプトを迷わせ、酔いどれがへどを吐き吐きよろめくようにした。

エジプト人たちは、神様の懲らしめによって初めて本当の神様を知り、今まで人に頼り、何もならない偶像に頼ってきたことに気がつきます。恐れるようになります。今までバカにしていたユダが、本当の神様の国だと気がつきます。

（16-17節）

その日、エジプト人は、女のようになり、万軍の主が自分たちに向かって振り上げる御手を見て、恐れおののく。

ユダの地はエジプトにとっては恐れとなる。これを思い出す者はみな、万軍の主がエジプトに対して計るはかりごとのためにおののく。

神様からの懲らしめによってエジプトは本当の神様を礼拝するように変えられることが預言されています。

（19-22節）

その日、エジプトの国の真中に、主のために、一つの祭壇が建てられ、その国境のそばには、主のために一つの石の柱が立てられ、それがエジプトの国で、万軍の主のしるしとなり、あかしとなる。

彼らがしいたげられて主に叫ぶとき、主は、彼らのために戦って彼らを救い出す救い主を送られる。

そのようにして主はエジプト人にご自身を示し、その日、エジプト人は主を知り、いけにえとささげ物をもって仕え、主に誓願を立ててこれを果たす。主はエジプト人を打ち、打って彼らをいやされる。

彼らが主に立ち返れば、彼らの願いを聞き入れ、彼らをいやされる。

僕らは痛みがないと病院に行きません。そのように、苦しみがないと人間は神様の元に帰ろうとしないようです。苦しみを通して僕らは自分の罪を知り、自分の高ぶりを知り、神様に戻らないと大変だ、と気がつきます。苦しみは神様からの愛のムチです。

神様は罪人の苦しみと悲しみを一緒に経験し苦しんでくださる方です。

御子イエス様はその苦しみを僕らと一緒に受けてくださり、「父よ、彼らをおゆるしください」と祈ってくださいました。

神様は天から罰を与えるだけでなく、神の怒りを受けて苦しむ側に来てくださいました。

あの十字架のイエス様を思い出すたびに、僕らは自分がズレていたことに気がつきます。

神様は僕らが神様から離れて行くことを放っておく方ではありません。

僕らには苦しみがあります。大丈夫だと思っていたことが失われて行くことがあります。その時に僕らが戻るべきところは、神様を第一に求めることです。今まで他のことを優先してたことを認めて謝ることです。

神様の懲らしめは癒しのためです。神様は苦しみを通して僕らが浮気をするかのように他を慕い求めていたことを認めさせてくださいます。赦しは確定しています。イエス様のところに戻りましょう。試練は僕らを神様の方向に矯正します。神様の懲らしめは僕らの中にある不純物を取り除き、神様との関係を純化させ、祝福へと導いてくださいます！