2023年2月20日月曜日

詩篇31篇

 苦しみに会うと、「あれが悪かったのか」「あの罰か」と自分の失敗を考えます。この詩を書いたダビデもそうだったようです彼には心当たりの罪がありました。この時、苦しみと嘆きで彼はいらだち、精神的にも肉体的にも追いつめられていたようです



9 私をあわれんでください。主よ。

私には苦しみがあるのです

私の目はいらだちで衰えてしまいました。

私のたましいも、また私のからだも。

10 まことに私のいのちは悲しみで尽き果てました。

私の年もまた、嘆きで。私の力は私の咎によって弱まり、私の骨々も衰えてしまいました。



ダビデは苦しみました。敵が自分を攻撃するのならまだいいのですが、親しかった知人、友人さえも自分を避け、非難する側になりました。無視し、誰も守ってくれる人はなく、逆に周りは自分を殺そうとしています。



11 私は、敵対するすべての者から、非難されました。

わけても、私の隣人から。

私の親友には恐れられ、外で私に会う者は、私を避けて逃げ去ります。

12 私は死人のように、人の心から忘れられ、こわれた器のようになりました。

13 私は多くの者のそしりを聞きました。

「四方八方みな恐怖だ。」と。

彼らは私に逆らって相ともに集まったとき、私のいのちを取ろうと図りました。



それでもダビデは神様にすがります。自分も正しいとは言えないし、罪はあります。でも彼は「あなたの義によって」助け出してください」と言います。



1 主よ。私はあなたに身を避けています。私が決して恥を見ないようにしてください。あなたの義によって、私を助け出してください。



彼が助けてください、と言えるのはただ「あなた(神様)の義」によってです。自分が敵より正しいとは言えません。「あなた(神様)の義」とは、罪だらけの僕らのためにキリストが命をいけにえとして死んでくださった「あなた(神様)の義」です。だから、ダビデは何度も神様にお願いします。こんな自分でも憐れんでくださり、きよめてくださる神様にすがるのみです



2 私に耳を傾け、早く私を救い出してください。

私の力の岩となり、強いとりでとなって、私を救ってください。

3 あなたこそ、私の巌、私のとりでです

あなたの御名のゆえに、私を導き、私を伴ってください。



自分の正しさではなく、神様の恵みと赦しだけが「とりで」です聖書は僕らにも「イエス様の御名」を信じて祈るようにと教えます。僕らには何の資格もありません。ただイエス様の十字架によってによって罪は赦され、イエス様のとりなしによって神様との関係が与えられています。ダビデも僕らも同じです僕らが信頼するのは自分の業績でも性格でも良い行ないでもなく、ただ神様の憐れみと恵みです


14 しかし、主よ。私は、あなたに信頼しています。私は告白します。「あなたこそ私の神です。」


神様の赦しと恵みを信じた人は神様を信頼して自分の今後をお任せできます。神様が悪いようにはしないからです。ダビデは「私の霊を御手にゆだねます。」(5節)と言い、「しかし、主よ。私は、あなたに信頼しています。」(14節)と告白し、「私の時は、御手の中にあります。」(15節)と言っています。



5 私のたましいを御手にゆだねます。真実の神、主よ。



苦しんだ信仰の先輩たちはいつもこの5節のことばを引用しました。殉教者ステパノは、石打ちの刑を受けた時「主イエスよ。私の霊をお受けください。」と言って最後を迎えました。(使徒7:59)そしてイエス様ご自身は十字架の上で、死の間際に「父よ、わが霊を御手にゆだねます。」と言っています。(ルカ23:46)その先は真っ暗ではなく、復活の希望があります。


5 私のたましいを御手にゆだねます。

真実の神、主よ。

あなたは私を贖い出してくださいました。


神様に信頼する人は守られます。どんなに苦しいことがあっても、たとえ死んでもその先に復活があります。神様のいつくしみは、僕らが考えるよりもずっと大きいですイエス様は罪人のために命を捨てるほどに愛しておられます。神様の恵みは僕らの想像をはるかに超えています。



19 あなたのいつくしみは、なんと大きいことでしょう。

あなたはそれを、あなたを恐れる者のためにたくわえ、あなたに身を避ける者のために人の子の前で、それを備えられました。

20 あなたは彼らを人のそしりから、あなたのおられるひそかな所にかくまい、舌の争いから、隠れ場に隠されます。

21 ほむべきかな。主。

主は包囲された町の中で私に奇しい恵みを施されました。



神様の恵みと愛は僕らが考えるよりもずっとずっと大きいです

僕らが「もうダメだ」と思っても神様にはダメ、とか、ムリ、はありません。

ダビデも一度は自分は神様から断ち切られた、と思ったようですそれでも神様は彼の叫びを聞いてくださいました。


22 私はあわてて言いました。

「私はあなたの目の前から断たれたのだ。」と。

しかし、あなたは私の願いの声を聞かれました。

私があなたに叫び求めたときに。



神様の恵みは僕らが考えるよりもずっとずっと大きいです

今日も信頼しましょう。神様は僕らの叫びに、嘆きに、祈りに答えてくださいます。

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