2024年8月6日火曜日

2サムエル7章

 2サムエル7章


車のライトは40メートル先ぐらいしか見えません。同じように僕らの人生は見える範囲が限られています。ですが、神様の視界は無限です。そして、この神様の視野は求める人に与えられます。特に神様にささげることを願い求める人にはもっと多くのこと知らされていきます。

ダビデはわかる範囲で神様の箱を安置するための家を作りたいと願いました。自分だけ立派な家に住んで神様の箱が天幕では不釣り合いと思ったからです。



(1節から3節)

1,王が自分の家に住んでいたときのことである。主は、周囲のすべての敵から彼を守り、安息を与えておられた。

2,王は預言者ナタンに言った。「見なさい。この私が杉材の家に住んでいるのに、神の箱は天幕の中に宿っている。」

3,ナタンは王に言った。「さあ、あなたの心にあることをみな行いなさい。主があなたとともにおられるのですから。」



ところが神様の答えは、予想を超え時間も規模も大きすぎる祝福のご計画でした。ダビデ自身も全部理解できないほどの答えです。

「ダビデが」神様のために家を作りたい、と願ったのですが、答えは「神様が」ダビデのために家を作り、王国を作り、しかもその王国は永遠に揺るがない、という約束でした。

そもそも、ダビデが神様のために家を建てたいと言っているけども、貧しい羊飼いだった彼が今与えられている王様の立場もお金も安全も全部与えてくれたのは神様です。



(4節から9節)

4,その夜のことである。次のような主のことばがナタンにあった。

5,「行って、わたしのしもべダビデに言え。『主はこう言われる。あなたがわたしのために、わたしの住む家を建てようというのか。

6,わたしは、エジプトからイスラエルの子らを連れ上った日から今日まで、家に住んだことはなく、天幕、幕屋にいて、歩んできたのだ。

7,わたしがイスラエルの子らのすべてと歩んだところどこででも、わたしが、わたしの民イスラエルを牧せよと命じたイスラエル部族の一つにでも、「なぜ、あなたがたはわたしのために杉材の家を建てなかったのか」と、一度でも言ったことがあっただろうか。』

8,今、わたしのしもべダビデにこう言え。『万軍の主はこう言われる。わたしはあなたを、羊の番をしていた牧場から取り、わが民イスラエルの君主とした。

9,そして、あなたがどこに行っても、あなたとともにいて、あなたの前であなたのすべての敵を絶ち滅ぼした。わたしは地の大いなる者たちの名に等しい、大いなる名をあなたに与えてきた。



神様がダビデのために作る家は単なる建物のことではなく、終わりのない永遠の王国のことです。ダビデと次の世代だけでなく、その約束は子孫に受け継がれ続け、最終的にはイエス様がダビデの子孫として生まれ、イエス様の王国は今もこれからも永遠に続きます。



(11節後半から16節)

主はあなたに告げる。主があなたのために一つの家を造る、と。

12,あなたの日数が満ち、あなたが先祖とともに眠りにつくとき、わたしは、あなたの身から出る世継ぎの子をあなたの後に起こし、彼の王国を確立させる。

13,彼はわたしの名のために一つの家を建て、わたしは彼の王国の王座をとこしえまでも堅く立てる。

14,わたしは彼の父となり、彼はわたしの子となる。彼が不義を行ったときは、わたしは人の杖、人の子のむちをもって彼を懲らしめる。

15,しかしわたしの恵みは、わたしが、あなたの前から取り除いたサウルからそれを取り去ったように、彼から取り去られることはない。

16,あなたの家とあなたの王国は、あなたの前にとこしえまでも確かなものとなり、あなたの王座はとこしえまでも堅く立つ。』」



この祝福の約束は最初ダビデに告げられましたが、全部は理解できなかったようです。ダビデから約1000年後、イエス様が地上に王として生まれました。聖書はイエス様のことを「ダビデの子」「イスラエルの王」と書き、2サムエル7章でダビデに約束した通りの祝福を伝えています。



(ルカの福音書 1章31~33節)

見なさい。あなたは身ごもって、男の子を産みます。その名をイエスとつけなさい。

その子は大いなる者となり、いと高き方の子と呼ばれます。また神である主は、彼にその父ダビデの王位をお与えになります。彼はとこしえにヤコブの家を治め、その支配に終わりはありません。」



預言者イザヤもダビデへの約束は将来キリストによって実現することを伝えています。



(イザヤ書 9章6~7節)

ひとりのみどりごが私たちのために生まれる。ひとりの男の子が私たちに与えられる。主権はその肩にあり、その名は「不思議な助言者、力ある神、永遠の父、平和の君」と呼ばれる。

その主権は増し加わり、その平和は限りなく、ダビデの王座に就いて、その王国を治め、さばきと正義によってこれを堅く立て、これを支える。今よりとこしえまで。万軍の主の熱心がこれを成し遂げる。



神様がダビデに告げた王国の理解は次のように広がり、今もイエス様の王国は世界に広がり続けています。


①ダビデが最初に願ったのは、神の箱を安置する家(神殿)でした。(2節) 手の届く範囲、わかる範囲で神様のために家を建てたいと願いました。


②神様からの答えはダビデとその子孫に永遠の王国を与えてくださることでした。

ダビデはここまで聞いて「イスラエル限定の永遠の王国と祝福」として理解して感謝して祈っています。



(24-26節)

24,そして、あなたの民イスラエルを、ご自分のために、とこしえまでもあなたの民として立てられました。主よ、あなたは彼らの神となられました。

25,今、神である主よ。あなたが、このしもべとその家についてお語りになったことばを、とこしえまでも保ち、お語りになったとおりに行ってください。

26,こうして、あなたの御名がとこしえまでも大いなるものとなり、『万軍の主はイスラエルを治める神』と言われますように。あなたのしもべダビデの家が御前に堅く立ちますように。



③ダビデから約1000年後、イエス様を妊娠したマリヤはお腹の子がダビデの子孫であり「イスラエル(ヤコブ)の王」となると理解しました。「彼はとこしえにヤコブの家を治め、その支配に終わりはありません。」(ルカの福音書1章33節)ヨセフの理解も同じです。御使いはヨセフのことを「ダビデの子ヨセフ」と呼んでいます。福音書はイエス様のことを「ダビデの子孫、イエス・キリストの系図。」と書いています。(マタイ1.1)あの、ダビデに約束された王国の祝福がイエス様によって受け継がれていることを伝えているのが福音書です。



④イエス様の時代の人々もまたイエス様のことをダビデのようなイスラエル限定の王様だと理解し「ダビデの子にホサナ。」と賛美し(マタイ21.9など)、パウロも最初、イエス様は「イスラエルに」与えられた救い主だと言っています。「神は、このダビデの子孫から、約束に従って、イスラエルに救い主イエスをお送りになりました。」(使徒13.23)



⑤イエス様が昇天された後、イエス様の御霊はイエス様を信じる異邦人たちにも与えらるようになりました。イエス様の王国は国籍を超えて世界に広がり始めました。実は、これは最初から決まっていたけど、明らかになったのはイエス様が昇天されてからのことです。聖書はこのことを「奥義」と言います。



(エペソ1.9-11)

9 その奥義とは、キリストにあって神があらかじめお立てになったみむねにしたがい、

10,時が満ちて計画が実行に移され、天にあるものも地にあるものも、一切のものが、キリストにあって、一つに集められることです。

11,またキリストにあって、私たちは御国を受け継ぐ者となりました。すべてをみこころによる計画のままに行う方の目的にしたがい、あらかじめそのように定められていたのです。



今、神様の王国はイスラエル限定ではなく世界に広がり、日本人である僕らもこの約束された祝福の王国に入れられています。



(ガラテヤ3.28)

「ユダヤ人もギリシヤ人もなく、奴隷も自由人もなく、男子も女子もありません。なぜなら、あなたがたはみな、キリスト・イエスにあって、一つだからです。」



(エペソ1,19)

こういうわけで、あなたがたは、もはや他国人でも寄留者でもなく、聖徒たちと同じ国の民であり、神の家族なのです。



ダビデに約束された王国の祝福はイエス様によって実現し、最初ダビデが建てようとした神様の家は教会だと聖書は言います。「神の家とは、真理の柱と土台である、生ける神の教会のことです。」(1テモテ3.15)「キリストは、御子として神の家を治めることに忠実でした。そして、私たちが神の家です。もし確信と、希望による誇りを持ち続けさえすれば、そうなのです。」(ヘブル3.6)



神様がおっしゃった祝福は必ず実現しました。そして今も実現しつつあります。世界はイエス様の王国となり、永久に祝福されます。(29節)

僕らが今見ているものはわずかです。ですが、神様の与えようとしておられる祝福は僕らの理解を遥かに超えています。目を天にあげましょう。神様のご計画は大きすぎます。「神様が」与えてくださる王国の祝福は必ず実現します。信じましょう。求める人には必ず与えられます。ハレルヤ!

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